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主任技術者と監理技術者 ④【共同企業体(JV)の場合】

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主任技術者と監理技術者 ④【共同企業体(JV)の場合】

2023年02月22日
主任技術者と監理技術者 ④【共同企業体(JV)の場合】

建設工事においては、単独の業者が工事を請け負う場合のほかに、複数の業者が1つの工事を受注、施工することを目的として共同企業体(JV=ジョイントベンチャー)が結成されることがあります。

このような場合、主任技術者や監理技術者はどのように配置すればよいのでしょうか。

 

JVの形態・施工方式

 

まず、複数種類あるJVの形態と施工方式について見ておきます。

以下のように、JVには複数の形態、施工方式があります

 

JVの形態

特定共同企業体特定の工事の受注・施工を目的として結成されるJVで、完成後または失注の場合は解散する。対象となる工事は大規模で技術的難度の高い工事となる。
経常共同企業体中小の業者が継続的な協業関係を確保するために結成される。入札参加資格申請時に経常JVとして結成され、一定期間登録される。

 

JVの施工方式

甲型共同事業体共同施工方式全構成員があらかじめ定めた出資割合に応じて、それぞれ資金、人員、機械等を拠出して一体となって工事を施工する方式
乙型共同事業体分担施工方式各構成員間で共同企業体で請け負った工事を工区に分割して、各構成員はそれぞれ分担した工事を施工する方式

 

参考:建設産業・不動産業:共同企業体制度(JV) – 国土交通省

 

施工方式別 主任・監理技術者の配置方法

 

JVの場合の主任技術者・監理技術者の配置方法は施工方式と請負金額によって決まります。

以下でパターンごとの配置方法を見ていきましょう。

 

甲型JVで下請代金の合計が4500万円(建築一式:7000万円)未満の場合

 

全ての構成員が主任技術者を配置

・発注者からの請け負った金額が4000万円(建築一式:8000万円)以上の場合、設置された主任技術者の全員が当該工事に専任

 

甲型➀の場合の技術者の設置

 

 

甲型JVで下請代金の合計が4500万円(建築一式:7000万円)以上の場合

 

・構成員のうち1社(通常は代表者)が監理技術者、他の構成員が主任技術者を配置

・発注者からの請け負った金額が4000万円(建築一式:8000万円)以上の場合、設置された監理技術者・主任技術者の全員が当該工事に専任

 

甲型JV➁の場合の技術者の設置

 

乙型JVで分担工事に係る下請代金の合計が4500万円(建築一式:7000万円)未満の場合

 

・全ての構成員が主任技術者を配置

・分担工事に係る請負金額が4000万円(建築一式:8000万円)以上の場合、設置された監理技術者・主任技術者の全員が当該工事に専任

 

乙型JV➀の場合の技術者の設置

 

乙型JVで分担工事に係る下請代金の合計が4500万円(建築一式:7000万円)以上の場合

 

・代表者か構成員かに関わらず、分担工事に係る下請代金の合計が4500万円(建築一式:7000万円)以上となった者は監理技術者を、他の構成員は主任技術者を配置

・分担工事に係る請負金額が4000万円(建築一式:8000万円)以上の場合、設置された監理技術者・主任技術者の全員が当該工事に専任

 

 

まとめ

 

今回はJVの場合の技術者の配置方法を見てきました。

結論としては、JVの場合全ての構成員が主任・監理技術者を配置する必要があり、主任技術者と監理技術者のどちらを配置するかは施工方式と金額によって決まる、ということになります。

施工方式と金額から自社が上記の4類型のどれにあてはまるか判断すればよいので、さほど難しくはないと思います。

適切な技術者の配置を心がけましょう。

 

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